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塩原渓谷:自然が織りなす滝や奇岩などの景観と吊橋

〈場所:栃木県那須塩原市 散歩日:2022年11月26日-27日〉
那須塩原市は、栃木県の北部に位置し、東北新幹線や東北自動車の駅・ICがある。
塩原渓谷は、箒川が途中V字谷を刻みながら素晴らしい渓谷美をつくり出しており、滝や奇岩、吊橋などが数多く見られる。特に滝は大小合わせると100以上あるというほど滝の宝庫。巡った順番とは異なるが、渓谷の東側(渓谷入口)から西側へ向け順に紹介する。

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もみじ谷大吊橋

東北自動車道の西那須野塩原ICから国道400号を北上し、標高が上がって山間の道路になってから最初の観光スポット。塩原温泉郷の東端に位置する。
もみじ谷大吊橋は、塩原ダム湖(塩原ダム:重力式コンクリートダム、堤高60m)に架かる吊橋で、1999年(平成11年)完成。トラスなどの補剛桁を用いず、無補剛桁歩道吊橋としては本州最大級の長さ320mを誇る。幅は1.5m。通行料は300円/人。

吊橋を渡った左側に展望台が設けられていた。紅葉が残っていたのが嬉しい。

大吊橋を渡って、塩原ダム(堤体)までの間は公園化されている。私一人ならダムの堤体まで見に行きたいところだが・・・戻ることになった。
ちょうど人が少なくなった時のケーブルの基部からの吊橋の様子。主塔の高さは26m。

当たり前だが真っ直ぐで気持ちが良い。中程は床がグレーチングで真下が見える。

展望台の手前には「恋人の聖地」という銘板と猛禽類のモニュメントがあった。銘板には、NPO法人地域活性化支援センターと桂由美さんの名前が記されている。
※恋人の聖地とは、プロポーズにふさわしいロマンティックなスポットを認定し、地域の新たな魅力づくりと情報発信を図るNPO法人による事業で、桂由美さんは同法人の理事。モニュメントは、周辺の山に生息する希少な野鳥「クマタカ」のつがいがモチーフ。

回顧の吊橋・回顧の滝

もみじ谷大吊橋の駐車場から「回顧の吊橋」の最寄り駐車場まで、車で3分ほど。
駐車場の看板には「塩原渓谷歩道 回顧の吊橋 回顧の滝」と記されているが、車を降りても吊橋や滝は見えない。箒川はかなり下の方にある。案内図を見ると、吊橋までの遊歩道は健脚コースと緩やかコースがある。そこで、行きの下りは健脚で、帰りの上りは緩やかを利用することにした。吊橋・観瀑台まで往復約30分ほど。
なお「回顧」は「みかえり」と呼ぶが、滝の美しい景色に「旅人が振り返らずにいられない」と言われたことが名前の由来。

回顧の吊橋(みかえりのつりばし)

ほぼ階段だけの坂を下り吊橋に到着する。塩原渓谷歩道の起点となる吊橋で、四季折々に表情を変える渓谷美を堪能できそうだ。
雄大なもみじ谷大吊橋とはまた違った趣や歴史を感じさせる。1987年(昭和62年)完成。長さ100m、幅1m。高さ約30m。説明板によると、主となるケーブルは直径4cmあり「体重55kgの人が360人乗っても耐える力を持っている」そうだ。

橋を渡ってからのほぼ全景。橋の上の手すりからは、遠方も下方も見やすい。

橋上から下流側を見る。渓流の箒川といっても、ここは「もみじ谷大吊橋」が架かる塩原ダム湖の上流にあたり、穏やかな湖面だ。湖岸の様子からすると、この時の水位は低い。

回顧の滝(みかえりのたき)

回顧の吊橋を渡り、右に10m程歩くと観瀑台(展望台)がある。滝は落差53m。
観瀑台に上ると、滝はもちろん後背の山々が展望できた。滝の左上の白いラインに見えるのは、旧道のガードレール。右斜め上に見える白いラインが現在の国道のガードレールで、箒川からはけっこう標高差がある。

回顧の滝は、落ち口から滝壷まで一気に落下する直瀑のタイプ。湖面の水位が高い時であれば、直接湖面に落花することになり、違った印象になるであろう。(Web上では、そのような画も多数みられた)

竜化の滝への遊歩道で

回顧の吊橋の最寄り駐車場から「竜化の滝入口」駐車場までは、車で5分ほど。駐車場から竜化の滝まで、山の斜面~沢沿いに遊歩道が整備されている。徒歩で片道約20分。この遊歩道から様々な風景が見られたので、位置が分かるよう大まかなマップを作ってみた。

駐車場から、まず山に向かって階段を上る。そこから斜面を横切るように進む。しっかり整備された遊歩道だ。国道沿いに沢沿いまで歩いた方が近いし楽だと思うが、国道には充分な歩道幅がとれないため、山側に遊歩道が設けられているようだ。

材木岩

岩面が材木を並べたように見えることから、通称「材木岩」と呼ばれている。いわゆる柱状節理だが、他で見るモノより“柱”が細いように思えた。

竜化の吊橋(りゅうかのつりばし)

清らかな流れに架けられた吊橋。長さ25m、幅1m。可愛らしい吊橋だが、そこそこ揺れる。全景を撮るため、橋を渡り振り返って記録した。

風拳の滝(ふうきょのたき)

落差10mほど。近くで見ることができ、流れる姿が美しい滝だ。上から見ると、落ち口の流れはウォータースライダーのようになっていた。

沢沿いの風景

谷沿いにある塩原の自然が迫ってくるような感じだが、癒され気持ち良し。沢が狭くなり、小さい橋を渡りながら、竜化の滝に近づいているはずだが、目の前の先には滝が見えず。階段を上がり、先に進むとSRC造?の小さいけどしっかりした建造物が見えてきた。

竜化の滝(りゅうかのたき)

塩原随一の名瀑として知られ、落差は約60m、幅約5m、長さは130m。三段に流れ落ちる様子が、白竜が天に昇っていく姿に見えることが名前の由来。
建造物は竜化の滝観瀑台で、落石などから守れるよう頑丈な造りになっているようだ。天井部・正面・左側がコンクリートで、右側のみ開けている。観瀑台に入るといきなり滝が現れたが、それほど落差は無さそう・・・(?)。

しかし、ほんの数メートル先に行くと、岩山に隠れていた滝の全景が姿を現した。落ち口はかなり奥の方にある。水量豊富で落差のある三段爆は見応えがある。

抛雪の滝(ほうせつのたき)

戻って、遊歩道が一旦国道脇に出る所から、国道を少し歩いて橋の上から滝を見る。落差20mあるそうだが、陽の向きと樹の枝で見難かった。

布滝(ぬのたき)

箒川本流を流れ落ちる滝で、落差は小さいものの、本流の水量が巾1mほどの隙間を流れる勢いは迫力がある。国道からと遊歩道から滝を見下ろす。(ズームで記録)

野立岩、七ツ岩吊橋、紅の吊橋

竜化の滝入口駐車場から「野立岩」に近い県営駐車場まで、車で3分ほど。そこから野立岩までは徒歩で約3分。(駐車場の箒川を挟んだ対岸に「天皇の間記念公園」がある)
県営駐車場から「七ツ岩吊橋」駐車場まで、車で1分ほど。
「七ツ岩」は、それぞれの駐車場の間にあるので、間近で見るためには、駐車場から5分ほど歩くことになる。
さらに、七ツ岩吊橋駐車場から「紅の吊橋」最寄りの「塩原もの語り館」の駐車場までは、車で3分ほど。

野立岩(のだていわ)

渓谷の中でもひときわ大きな巨石で、道路からは橋が架けられ、石の上に行くとができる。江戸時代、宇都宮から会津への再移封を徳川家康に命じられた蒲生秀行が、進軍の際に塩原に泊まる宿がなく、この岩の上で野宿し、一夜を明かし野立(身分の高い人が野外で休息すること)したことが名前の由来。(説明板より)

巨石の多い渓谷だが、道路側の後背もそそり立つ岩肌が迫ってくるようだ。「天狗岩」という岩山で、徒歩で登ることもできる。

七ツ岩吊橋(ななついわつりばし)

景勝地「七ツ岩」がこの橋の下流にあることが名前の由来。(でも、七ツ岩は橋上から見えない)。駐車場にはトイレや足湯(休止中だった)もあり、散策の休憩地になっているようだ。吊橋は長さ87m、幅1.5m。

橋を渡ると階段を上る散策路があり、塩原温泉ビジターセンターへ続く。途中で吊橋の全景が見られるのではと期待したが、樹の枝が賑やかだった。

紅の吊橋(くれないのつりばし)

塩原温泉街の中心部にありながら緑に囲まれ、紅葉の名所としても知られるスポット。橋の名前もカエデが紅く燃えるように染まることが由来。
2003年(平成15年)完成。長さ52.5m、幅1.5m。
駐車場を利用した「塩原もの語り館」は、資料展示室に売店、レストラン、足湯などが併設され、テラスからは箒川と対岸の散策路が見渡せる。気持ちの良い眺めだ。

吊橋は主塔が1本で、片側からのみ吊るタイプ(片持ち型)。対岸には「もみじの湯」という開放的な公共露天風呂があったが、感染症対策の観点から、しばらく利用停止と。

また訪れたい塩原渓谷

険しい山々に囲まれて深い谷をつくる塩原は、滝の宝庫で大小合わせると100以上あるという。その中で名のある主な滝を「塩原十名瀑」と呼んでおり、今回とりあげた回顧の滝や竜化の滝・布滝は、それに含まれる。
塩原渓谷は日光国立公園の特別地域でもあり、自然・動植物は豊かだ。まだまだ見ていない滝も多数あるし(吊橋もある)、温泉も気持ちよい。また機会を設けて滝・吊橋などを巡りに訪れたいと思う。

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栃木県那須塩原市
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風彩散歩 日記

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